死神の精度/伊坂幸太郎

死神の精度

死神の精度

これも先輩おすすめの本を勝手に本棚から拾い読み。たんたんとしたクールな文体で見事な構成の短編。物語の主人公は死神。人間のことはよくわからず興味も薄く感情の起伏もない(ただミュージックが大好き)。数千年も人間の生死を見ている死神からみた、死への達観。あとがきにはロシア・フォルマリズムについての言及もありましたが、死神という視点を借りて人生や死を「異化」していく作業。
死神が登場する意味だと「デスノート」を思い出しつつ、いかにも映像化されそうだな…と思っていたら、読み終わったあとに映画化されていることを知りました。有名なんですね…