企画脳/秋元康
- 作者: 秋元康
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/05/02
- メディア: 文庫
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たとえば、発想や企画は組み合わせだ、という話は聞きますが、「自分が面白いと思ったことを思い出す」ことだと言った本はすくないと思います。たしかにこっちの言い方のほうが正しい、とおもいました。じぶんのなかに他人に話したくなる「食材」をどれだけためておけるか。たしかに話がおもしろいひとはアイデアマンだとおもいます。されに情報をすぐに整理しようとするのではなく、「これはこれ」として混沌として整理できない情報にこそ価値がある時代になっているとおもいっています。
企画を考えるときは、まずありがちな回答を全部考えて、その上で差別化を考えるそうです。そしてニッチとメジャーのバランスを考えながら、シェイプアップしていくそう。そして企画にたいしては「オレはジャンケンが強い」というような「根拠のない自信」をもつ。
またあるべき組織についても触れています。経営陣や管理職はじぶんの理解できるキャパシティーでしか判断しない。するとじぶんの力を超えられない。「じぶんはわからん、だけど…」という賭けが必要だといいます。また部下も派閥を選ぶときはじぶんが本当に惚れ込めるひとの派閥につくようにすべきだし、上司を人前で恥をかかせてはだめ…
また競合プレゼンの心得についても触れています。プレゼンの相手に媚びるのはご法度。相手も重要な局面にいるのでできるだけ客観的なジャッジマンに徹しようとしていることを理解して割りきらなくてはだめ、とのこと。
あと青春期は全勝をめざすが、大人になるためには分からないことには分からないと堂々と口にして負けるところを作ったほうがいいといいます。じぶんができないところとできるところを作る。いわゆる「記憶に残る幕の内弁当はない」理論です。そのために負けを認めて大人は「勝ち越しを目指しなさい」とのこと。
だだっと書きましたが、秋元康をあたまに想像しながら彼の声でこくこくと話を聞くように読めます。読みやすいですし、おすすめ。