第64回JAAAクリエイティブ研究会@ヤクルトホール

同期の代打でいってきました。ありがたや。

第64回JAAAクリエイティブ研究会
「広告未来 〜これから広告はどこへ行くのですか?〜」


平成23年2月10日(木)13:00〜15:30 ヤクルトホール
木田広大氏(アサツー ディ・ケイ バイラルディレクター) / 岸勇希氏(電通 コミュニケーションデザイナー) / 嶋浩一郎氏(博報堂ケトル クリエイティブディレクター/編集者) / コーディネーター:金森 誠(ジェイアール東日本企画/クリエイティブ委員)

岸さんも嶋さんもご本人を見るのは初めてだったのですが、情熱にあふれた素晴らしい方だと思いました。正直いうと、ディスカッション自体は面白かったものの、登壇者の本を読んでいれば「ここだけしか聞けない・知らない」という内容はありませんでした。でも、ぼくとしては十分ガツンと気合いを入れられたような刺激を受けました。
ぼくは会社に入って、自分の想像とちがったなぁと思ったところがたくさんあります。変だな…と思いつつも、もしかしたら自分のほうが変なのかな(学生が抜けないのかな)と思って我慢していたところがあります。でもやはり3年も経てば、何が・誰が間違っていたかは分かってきました。その上で、会社に対してある程度「あきらめていた」ところがあります。何十歳も年上の先輩・上司を自分がわざわざ変えるのは難しい。それよりは彼らをどう受け流すか、その上で自分の主張はどのタイミングで出すべきか、それを推し量るのが社会人としてのスキルだということも学んできました。でも、きょう登壇していた方は、あらゆる周囲に立ち向かっている方々と思いました。「摩擦を恐れるな」は電通鬼十則ですが、大事なことだと改めて思いました。話の途中で、岸さんが上司・部下のダメな例をあげて「そういうやつはクソだ」と話していました。正直いって、クソなやつは弊社にたくさんいます。彼らに対してどこか諦めてしまうことで、自分の世界が狭まっていることに気がつかされました。
あと、「広告業界を阻害しているモノ」に対して、嶋さんが「肩書」と答えていました。共感しました。言い過ぎかもしれませんが、「○○賞をとった」などと言いふらしているのは、ぼくはほんとうに恥ずかしいことだと思っています(せめて、カンヌでグランプリとったレベルにしてほしい)。そういう方々は、会社名や組織という言葉を使わずにアイデンティティを説明できないタイプの人です。所属や名誉で安心をするようになったら、成長は止まってしまいます。ましてや広告の賞なんてただの身内の集まりの評価です。そんなことよりも岸さんのように「世の中を動かす執念」をもって常に世の中を向いているほうがどんなに正しいことでしょうか。
また、コアアイデアを見つけるために8割の時間を使うという嶋さんの話は意外でした。弊社のやり方とはだいぶちがいます。ふつうだったら作業をすすめるうちに、逆算してアウトプットから近道を探しちゃうスタッフがでてきます。そうじゃなくて、何でホットボタンを押すのかをひたすら探す。良いインサイトを発見すれば、アウトプットまであっという間にみえてしまう。すばらしいと思いました。これは組織のなかで考えるルールが共有されていないとなかなかできません。アイデアを考えるための文化が浸透しているのだと感じました。
ほかにも色々書きたいことはあるのですが、とりいそぎ…。